利用者の心を癒やすことも仕事

高齢者は配偶者や友人、知り合いとの死別、離別などによって孤独感、喪失感を感じることがあります。
仕事を引退し、家事や育児の必要性がなくなると自分の役割、社会的必要性を見失い、それが精神的ダメージとなる場合もあります。
ストレスが蓄積されることで認知症、うつなどの精神病につながるかもしれません。
また、身体的不調を起こすことも考えられるでしょう。

介護士の仕事は、利用者の生活を支援して自立のお手伝いをすることですので、身体的なサポートも重要ですが、心のケアも大切です。
高齢者の心のケアにはコミュニケーションの機会を増やす、目標を見つけてあげるなどの方法がありますが、今はセラピーが注目されています(セラピーの基礎はこちら)。

セラピーと言えばアロマセラピーが有名ですが、それ以外にも動物と触れ合うアニマルセラピー、魚介類の動きや水の音で癒やされるアクアセラピー、ロボットを利用したロボットセラピー、女性でしたら化粧や身だしなみを整えるメイクセラピーなどいくつかあります。
顔面や足の裏などをマッサージすることで血行を良くするシニアセラピーもありますし、マッサージほどではなくとも高齢者と触れ合う機会を多くしていくタッチセラピーと呼ばれるものもあります。
音楽を聞いたり植物を育てたりするのも癒しになりますから、一つの方法だけではなくいくつかを併用して、利用者の方が一番癒やされるものを探してあげることも介護士の大切な仕事となっています。