「介護」と「介助」の違いについて、はっきりと認識していますか?
この2はよく似ていますが、その本質的な違いを理解することは非常に重要です。
「介護」とは、日常生活を送る上で必要なサポート全般を指します。
これには、食事や入浴、着替えといった身の回りのお世話から、家事の手伝い、散歩の同伴など、幅広いサポートが含まれます。
つまり、利用者が安全で快適に生活できるように支援することが主な目的です。
一方で、「介助」とは、利用者自身ができる限り自立した生活を送れるように、具体的な活動におけるサポートを行うことを言います。
たとえば、食事の際には食べやすいように食材をカットする介助や、移動の際には車いすを使っての移動支援などが含まれます。
ここで重要なのは、利用者さんが自分でできることは自分でやらせ、できない部分だけをサポートするという点です。
この違いを理解することで、介護士としてのサービスの質を更に高めることができます。
介護では、利用者が安心して生活できる環境を整えることが求められます。
しかし、介助では利用者の自立を促すことが目的のため、その方が自分で何をしたいのか、何ができるのかを常に考慮しなければなりません。
したがって、日々の仕事の中で「今は介護が必要な状況か、それとも介助を行うべきか」という判断をすることが、介護士にとっては大切です。
そのためには、利用者一人ひとりの状態や希望をよく観察し、理解することが必要になります。
介護と介助の本質的な違いをしっかりと把握し、それぞれの場面で適切な支援を提供することが、高い専門性を持った介護士への第一歩です。
この理解を深めることで、利用者さんの生活の質の向上につながり、また自分自身の仕事への満足感も高まるでしょう。